11月9日に逝去された瀬戸内寂聴さんへの追悼の意を込めて、2017年1月5日に放送した、ジャーナリスト・池上彰さんとの対談を、BSフジで特別編成で放送することが決定。

『瀬戸内寂聴×池上彰~日本の現在(いま)と未来を語る~』は、2017年1月5日(木)に放送した、小説家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(当時94歳)とジャーナリスト・池上彰(当時66歳)のテレビ対談。

テーマは「日本の現在と未来」。大人たちは子どもたちに希望ある未来を残すことはできるのか。2016年に日本、世界で起こった数々の問題について話す中で、二人の口からはさまざまなメッセージが語られた。今回は、瀬戸内寂聴さんへの哀悼の意を込め、この番組を放送する。

対談当時、久しぶりに再会した池上に「池上さんにお会いするときは、わからないことを教えてもらうという気持ちです」と話した瀬戸内さん。この日の対談では、聞きたいことがたくさんあったとのことで、池上に会うのを楽しみにしていた様子。

一方の池上も「ニュースは解説できるかもしれませんが、私は生き方については解説できないので、そのあたりについて大先輩にうかがいたいです」と返した。


瀬戸内さんが「池上さんに会ったら真っ先に聞きたかった」と話すのは、当時のアメリカ大統領選の話。アメリカに住む友人たちの選挙後の反応を見て、現地の日本人、そして日本という国に今後どのような影響が起こるのか気になったのだと話す。

それに対し池上は、今回のアメリカ国民の思いや、日本でも二分する選挙結果を受けての意見について話した。

話を続けるうち、瀬戸内さんからは、アメリカに住む家族の話も語られ、対談はより深い部分まで話が進んでいく。

長年の人生経験を元に思いを述べる瀬戸内さんと、社会情勢を冷静に分析し語る池上。お互いの会話の切り口は違うが、二人の言葉には自然と同じ思いが浮かび上がってくる。

立場が違えば、考え方も変わるという話題から、話はやがて、未来を築く子どもたちの教育、現代の日本人の考え方、生き方にまで及ぶ。

子どもたちを自殺にまで追い込むいじめ問題、教育者と親たちの関係性が変化してきた教育現場。そして、日本が抱える大きな課題である人口減少・少子化問題。日本に生きる各世代が抱える問題に焦点をあて、二人の対談は進んでいく。

そして、二人が最後に語るのは、人生の終末にについて。世界一の長寿国であり“終活”という言葉も生まれた日本。当時94歳の瀬戸内さんが「この歳の私が言うのだから説得力があると思う」と言葉にした理想の人生の終わり方、本当に幸せな最期とはどんなものなのか。

2時間にわたって行われた対談を、ほぼノーカットで放送。

『瀬戸内寂聴×池上彰~日本の現在(いま)と未来を語る~』は、11月20日(土)18時より、BSフジで放送される。