“事業承継”という言葉を耳にしたことがあるだろうか――。
事業承継とは、会社の経営や事業を後継者へと引き継ぐことを意味しており、経営者である親から息子や娘など親族に継がれる「親族内承継」、社内で働いている従業員に継がれる「従業員承継」、株式や事業の譲渡により、他の事業者や個人に継がれる「M&A」の3つのパターンがある。
BSフジで10月にスタートした『社長・城島茂と学ぶ事業承継~その企業の熱意と決意~』は、日本の中小企業間で深刻な問題となっている後継者不足と、その課題解決に向けた支援を行う中小企業庁、事業承継・引継ぎ支援センターの取り組みを紹介する番組。
今年4月に株式会社TOKIOが始動し、社長に就任した城島茂がナビゲーターを務め、事業承継にかかわる中小企業の経営者と専門家の話を聞きながら、事業承継についてともに学んでいくという内容だ。
<社長・城島茂 株式会社TOKIOの近況を明かす「『雇われ社長だ!』なんて松岡昌宏に…」>
フジテレビュー‼では、11月14日(日)14時から放送される第2回の収録に密着。ナビゲーターとして奮闘する城島の様子をリポートする。
さらに、収録を終えたばかりの城島がフジテレビュー‼のインタビューに初登場。番組の手ごたえと、株式会社TOKIO社長としての“熱意と決意”を語った。
本番直前、身近な話題でゲストをリラックスさせる、城島ならではの気遣いを発揮
10月下旬の夕方、収録を行う都内ハウススタジオに城島が登場。外は冷たい雨がそぼ降るあいにくの天候だったが、濃紺のスーツに身を包んだ城島はさわやかな佇まいで、スタッフの説明に静かに聞き入りながら、本番開始を待つ。
そして、番組の進行を担当する山﨑夕貴フジテレビアナウンサーが城島の隣に着席すると、大きな窓の外のテラスを眺めながら、しばし“庭トーク”。そこへ、この日のゲストである「有限会社 林庭園設計事務所」の林好治会長と、ヒューマンヤード株式会社の渡辺晴志社長も加わり、皆で出身地にまつわる会話を交わしながら、和やかに交流を深めていった。
カメラがまわる直前、城島は番組タイトルを何度も復唱。そのまなざしは真剣そのもので、彼の実直な人柄をのぞかせる。
収録が始まると、穏やかな笑みを浮かべながらVTRに見入り、時折、林会長へ質問を投げかける。そして、渡辺社長が林会長から林庭園の事業を“承継”する決め手になったものが、「好きな食べものやお酒などの共通点が多かったこと」と明かすと、その微笑ましい理由に頬を緩ませた。
本編の収録が終わると、セットチェンジを経て、番組のエンディングで流れる山﨑アナとのトークを収録。この日のテーマ「M&A(Mergers and Acquisitions=企業・事業の合併や買収を行うこと)」について「イメージが変わった」としみじみ語り、ラストは城島らしいウィットに富んだ一言で番組をしめた。
――10月10日(日)に初回が放送されましたが、反響について聞かせてください。
スタッフさんの話によると、若い世代の方たちが、中小企業がおかれた現状を素直に受け止めて、「こういう番組があるんだ」「勉強になった」といった意見がSNSで多くつぶやかれていたと聞きました。
僕の役目としては、より多くの方に事業承継を扱ったこの番組の存在を知っていただくこと、そして、47都道府県に事業承継支援センターがあり、いろいろな実例がある現状を広くお知らせすることだと考えていますので、SNSを多く利用する層の方たちに見ていただけたことはうれしい限りです。
――城島さん個人としては、どのような手ごたえを感じていますか?
まだ2回収録しただけですが、出演してくださった経営者の皆さんに感銘を受けました。仕事への姿勢、取り組み方、こだわり、プライドに始まり、自分たちがやってきた仕事を絶やしてはいけない、事業承継して次につなげようという熱い思いを感じましたね。世の中にはこのような悩みを抱えている経営者の方がもっともっといらっしゃるそうなので、何とかならないものかともどかしさを感じています。
――ナビゲーターを務めるにあたって、事前に準備したことや勉強したことはありましたか?
中小企業庁の方から、今、事業承継がどのような状況になっているかお話をうかがったり、過去のデータなどの資料に目を通したりしました。詳しくデータ化されていたので、とても勉強になりました。
――この番組に出演することについて、株式会社TOKIO副社長の国分太一さん、松岡昌宏さんと話したことはありますか?
事業承継についての番組を始めると告げたところ、太一は「やったほうがいいよ、すごい、すごい」と喜んでいましたね。僕にとっても、株式会社TOKIOが企業として頑張っている姿勢や取り組みをアピールできるいいチャンスですし、社長として勉強できるいい機会だと思うという話をしました。
――会社の立ち上げから半年以上が過ぎましたが、「社長」と呼ばれることには慣れましたか?
最初は、ちょっとむず痒(がゆ)い感じでしたが、スーツを着て、ネクタイを締めて各現場へうかがうことでモードを変えられるようになってきました。とはいえ、なかなか慣れませんね(苦笑)。
――株式会社TOKIOのルーティンや恒例行事などがあれば聞かせてください。
3人で集まって話をする機会がなかなかないものですから、“屋根のあるところ”を見つけたら現状報告をする。ちょっとした打ち合わせというか、これが会議になるのかな。畑のど真ん中で、株式会社TOKIOのことについて話すことはできませんし(笑)、屋根があるところでの会話が僕たちのルーティンになるんでしょうね。
――会社を興したことで、3人の関係性など変化したことはありましたか?
「楽しくやろう」と言って起業しましたけど、「よく立ち上げたよね」と皆で笑うぐらい、忙しさに驚いています(苦笑)。わかりやすい変化でいうと、グループLINEができたことでしょうか。「ガラケーシステムが終わったら、もう携帯電話は持たない」と言っていたあの松岡昌宏が、Amazonのことを「あの通販の何だっけ?ジャングル?」と言うぐらい疎かった松岡昌宏がスマホを持って、LINEのやりとりをしているんですよ!
そうそう、松岡がゴルフを始めたことも革命的な出来事でした。あの“夜の帝王”がね(笑)。人って変わるもんやなってビックリしましたね。
<インタビュー後編>では、城島社長が描く株式会社TOKIOの未来予想図、そして、今後の生き方について聞く。
最新情報は、『社長・城島茂と学ぶ事業承継~その企業の熱意と決意~』公式サイトまで。