8月29日(日)14時より、フジテレビでは『ザ・ノンフィクション 夜の街に別れを告げて〜人生を変えたい彼女たちは…〜』が放送され、芳根京子が自身3度目となる“語り”を担当する。

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“夜の街”に別れを告げ、昼の仕事に就きたい!2人の女性の転職奮闘ストーリー

終わりの見えないコロナ禍に見舞われ、苦境が続く“夜の街”。相次ぐ緊急事態宣言で客足も途絶え、回復の見込みは立たない。そこで長く働き、生活をしてきた女性たちは今、将来に強い不安を感じている。昼の仕事に就きたい…企業の新規採用も厳しい中で、彼女たちは、夜の街に別れを告げようとする――。

横浜出身のルカさん(24歳)は、去年11月から、中卒・高卒者限定の就職支援をする「ヤンキーインターン」に参加。整形費用を捻出するため、夜の街で働き始め、キャバクラやクラブなどを転々としてきたが、昼の仕事に就いて、「何事にも自信を持てない自分を変えたい」と半年間の研修に飛び込んだ。

しかし、自信のなさ、人見知りな性格がわざわいし、電話営業などでも腰が引けてしまう。ここでも自分を変えることはできないのか…ルカさんの新たな苦悩の日々が始まった。

静岡から研修へやってきたマリカさん(21歳)は18歳のころからやガールズバーやスナックで働いてきた。コロナ禍で収入が減る中、夜の街を離れる決心をする。営業活動など初めて経験する仕事にも、持ち前の社交性を発揮し、講師からも絶賛されるほどの順調な滑り出しだったが…開始から3ヵ月後、マリカさんは研修を辞めることを決意。そこには、どんな思いがあるのか。

長引くコロナ禍をきっかけに「人生を変えたい」と奮闘する彼女たちの1年を追った。

語りを担当した芳根京子は、同世代が抱える苦悩や葛藤に「すごく共感しました」と語った。女性たちに寄せた思いなどについて、収録後に聞いた。

<芳根京子 インタビュー>

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人生は、いろんなご縁がつながってできていると思うので、一歩を踏み出すことを大切にしていきたい

――収録を終えての感想をお聞かせください。

今、このコロナ禍で、どのお仕事も大変になっている中で、自分と同世代の方々が奮闘している姿には、しびれるものがありました。

誰しもラクな方に行きたいと思うのは人間だから当然かもしれませんが、そこを踏ん張って、自分の力で生きて行くんだって頑張る姿は美しいなと感じ、胸を打たれました。

――同世代ということで、より共感できる部分が多かったようですね。

こういう状況になっても、私は作品に参加させてもらうことができていますが、それは本当に当たり前ではないと思っていて。この仕事を始めて8年くらいですけど、やっぱり必要とされないとできないですし、どんな仕事でも、必要とされるとすごくうれしいというのは、私もよくわかります。

そうやって必要とされることが自信にもつながって。自信は自分で作ることも大事ですけど、人からもらうことでより強くなれる人もいっぱいいる。私も、どちらかといえば、そういうタイプですから、環境は違っても、共感できる部分がたくさんありました。

――自信を持つことの大切さを感じましたか?

そうですね。私も昔はすごく“妹気質”で兄の後ろを付いて歩いたり、同い年の友達といても一歩下がってちょこちょこ付いていくような、“弱っちい”タイプだったので、まさかこの仕事をここまで続けられるとは思ってもいませんでした。

でも、自分には無理だろうと思っていたことも、始めてみると楽しいと感じられたり、向いていると気づいたりすることもあると思うので、まずやってみることが大切かなと思います。その一歩を踏み出せたことが自信にもなって、次につながるということもありますよね。人生は、いろんなご縁がつながってできていると思うので、私もそういう一歩は大切にしていきたいと思っています。

――今回は、夜の街に別れを告げる女性たちの物語ですが、仕事に別れを告げようと思ったことはありますか?

選択肢のひとつになったことはありました。それも自信がなかったからですね。自信がなくて“逃げたい”と思ったことがありました。それでも、周りの人から必要としてもらったことで、自分を引き留めることができた。必要としてくださる方を裏切りたくはないですし、そこからリスタートしたって感じです。

――順風満帆に見える芳根さんにもそういった葛藤があったんですね。

この世界は華やかに見えて、毎日やっているのは、地味なことが多いんです。華やかに見えるのは、舞台上や何かの式典といった場面で、そういうところに立つまでは、地道な努力や頑張りが必要で。

華やかな場所にいる人たちも人間だから、自信があるように見えて、そうでない人も多分たくさんいると思います。今回の女性たちと同じように、自信がなかったり、悩んだりすることもあって。だから、全然、遠い存在ではないと思います。

――“語り”として、ナレーションを読むのはいかがでしたか?

『ザ・ノンフィクション』の語りをやらせていただくのは3度目ですけど、毎回、自分はなんて間違えた発音をしてるんだ、と思わされます(苦笑)。発信する側ですし、普段から言葉を大切にしたいと思っているのに、間違った発音でインプットされている言葉が多いんだなって。

うまく読むことはできないかもしれないですが、その分、何ができるだろう、と考えて、思いをはせました。女性たちにとても共感できたので、難しい言葉や発音はありましたけど、気持ち的にはすごく読みやすかったと思います。

――最後に、読者にメッセージをお願いします。

こういう苦しい状況で、もがいている人はたくさんいらっしゃって。でも、決してひとりではない、っていうことが感じられるんじゃないかと思います。私もそうですが、自分ひとりではないと思えると安心しますよね。

番組を通じて、大変な中でもこうやって前向きに頑張っている人の姿を見て勇気づけたり、励まされたりするんじゃないかなって。とにかくみんなで頑張っていきましょうという気持ちになれるんじゃないかな、と思います。

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