美 少年/ジャニーズJr.の岩﨑大昇が主演を務める、ファンタジッククリスマスミュージカル「ELF The Musical」の公開稽古が、公演初日の11月12日(木)に行われた。
ミュージカル「ELF The Musical」は2010年、NYのブロードウェイで上演されたのち、アメリカ国内やロンドン等で上演された、クリスマスを代表する人気作品。
サンタクロース(コング桑田)の助手・エルフ(=妖精)に育てられた人間の子“バディ”(岩﨑大昇)が、自分が人間であると知ったことをきっかけに、ニューヨークに暮らす実の父・ウォルター(別所哲也)を探しに行くところから物語が始まる。
ウォルターの妻・エミリー(香寿たつき)や腹違いの弟・マイケル(織山尚大/少年忍者)と出会い、デパートで働くジョヴィ(柏木ひなた/私立恵比寿中学)に恋をし、人間の世界で様々な愛に触れていくバディの姿が描かれている。
<公開稽古レポート>
冒頭、ステージ上にはポツリとサンタクロースが登場。大きな本を取り出し、これから始まるミュージカルそのものが、サンタの読む物語であることを示唆すると、「携帯電話はサイレントモードにしてね」と観客に呼びかけ、愉快な音楽とともにエルフの集団が登場する。
エルフとサンタによる歌とダンスをひとしきり楽しむと、ステージ奥、階段上には“バディ”の姿が。背の低いエルフたちに囲まれれば、その長身が異端であることはすぐにわかるのだが、30歳にもなるバディは、自分が“子どもの心”を持ったままのエルフであることを信じて疑わない。
歌唱力に定評のある岩﨑だが、今回がミュージカル初挑戦。それを感じさせないほどに堂々とした立ち振る舞いと、伸びのある歌声が、観客を一気に惹きつける。
ハグが大好きなバディに、サンタは「ソーシャルディスタンス!」と警告。時節に絡めた小ネタにクスッとさせられる。
ニューヨークでは、バディの実の父・ウォルターの会社でいざこざが。クリスマスも仕事に没頭し、家族との時間を蔑(ないがし)ろにするウォルターに不満を募らせる息子・マイケルを、こちらもミュージカル初挑戦の織山が演じている。
少し皮肉屋で生意気な16歳の少年を見事に演じ、直前の取材会で「注目してほしい」と話していたダンスシーンでは、期待通りの軽快なステップを披露。さらに、10代らしい澄んだ歌声を響かせる姿は、「歌唱は苦労した」と明かしていたのがウソのようだ。
マイケルはバディに早い段階から心を許し、2人でじゃれ合う場面も多く、ファンにはたまらないだろう。
エルフの服装から、ウォルターとお揃いのスーツに着替えたバディは、そのスタイルの良さが存分に活かされ、見違えるほどスマートに。
バディと出会ってからも歌うことを拒否し続けていたジョヴィが、彼と心を通わせ、戸惑いながらも初めて歌を歌う場面では、きっとその歌声の美しさにハッとしてしまうだろう。
歌唱力の高い私立恵比寿中学の中でも特に、“歌うま”と評判の高いメンバーであることを再認識させられる。
コングや別所といったベテラン陣に支えられながら、若きアイドルたちがのびのびと歌い、踊り、芝居をする。まるでキャスト陣がそのままひとつの家族のようで、観劇後はきっとあたたかな気持ちで満たされていることだろう。
公演の詳細、最新情報は公式サイトまで。