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「ザ・ノース・フェイス」が男女兼用のマタニティウェアを開発した理由 売上好調のマタニティラインから今春 男女兼用のレインコートを発売

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ザ・ノース・フェイス事業一部キッズグループに所属する矢野真知子の温めたマタニティラインの製品が、文字通り産声を上げたのは2019年の秋だった。


株式会社ゴールドウインが展開するアウトドアウェアのブランド「ザ・ノース・フェイス」は、長年にわたり同分野で培ってきた知見を活かし、2019年の秋にダウンコートやワンピースなどのマタニティライン6商品を発売した。

マタニティウェアに、軽量性、防水透湿性、保温性などの機能性を取り入れることで、妊娠中や産前の身体的負担を軽減し、産後は日常生活や子どもとの外遊び、アウトドアアクティビティの際にも快適に、また産前から産後にわたり着用することができる商品を、2018年から矢野を中心とするキッズグループで企画、開発していた。




◆「マタニティウェアにはお金をかけられない」


企画を始めて最初の課題となったのは、これまでマタニティウェア購入者の基本的な考え方だった、『妊娠している時にしか着ないのだから、あまりお金はかけたくない』という意識の壁だった。矢野の想いである、「快適に着用でき、かつ長く使ってもらう」を叶えるためには機能性を無視できず、アウトドアウェアのブランドとして納得感のある仕様にするためには、価格に見合う機能性とユーザビリティを追求する必要があった。


ある調査では、マタニティウェア購入の総額で最も多いのは1万円から2万円未満とされているが、第一弾として発売したダウンコートは、はっ水性、保温性が高く、妊娠中から産後まで着られる設計を施しているため、税込み価格が8万円を超えた。購入総額が1万円から2万円未満と言われる中、1点で8万円を超える。これは、マタニティウェアに対する意識への挑戦、ザ・ノース・フェイスが新たに示すマタニティウェアの在り方だった。

一過性の商品として、出産をしたら捨ててしまう。アパレル業界における環境問題に照らしても、産前産後と長く着てもらうウェアを開発することは至上命題と言っても良い。常に環境配慮を意識した商品開発を行ってきたザ・ノース・フェイスならば、なおさらその意識は強い。これらウェアの産前産後にわたる活用を実現するため、快適に着られる機能性を搭載することはもちろん、産後はゴムやファスナーで調整しウエストを絞るなど、体型変化への対応ができる設計も施し、子どもとアウトドアアクティビティを楽しむ際も活躍する仕様を実現させた。




◆夫に奨められザ・ノース・フェイスの店舗に初めて来店


第一弾の発表前に矢野は、「この高価格な製品に価値を見出し購入してくれる方がどれだけいるだろうか」と考えていたが、その不安を他所に実際は、販売を開始した2019年秋から1年が経過し、2020年の秋冬のマタニティラインの販売金額は前年比の約300%という結果をたたき出した。これは、矢野の想い描いた通り、消費者が「産後も使える」ことを評価した結果であり、これまで納得のいく商品がなく我慢して既存のマタニティウェアを選んでいた妊婦が少なからずいたことの証明となった。

更に矢野を驚かせたのは、既にザ・ノース・フェイスのファンである夫に奨められて初めて店舗を訪れる、夫と一緒に来店するという購入者が多くなったことだ。原宿の女性向けショップである「THE NORTH FACE 3(march)」の店内にも夫婦で来店する、妻へのプレゼントを求めて来店するといった男性の姿が目立つようになっていた。また、これらマタニティライン商品のWeb購入者の半数弱が男性名義の会員だった。これは当初の目的だった、新たなニーズが掘り起こされた結果であり、今までにリーチできていなかった層へのアプローチの成功だった。


そして、この時矢野は、既に次の新たなニーズの掘り起しに向け、男女兼用のマタニティウェアの商品開発を進めていた。




◆「妊娠」、「出産」は女性特有のもの。しかし、産後の子育ては男女に関わらず


マタニティラインの発売開始から1年以上経過した今、想像以上に男性の評価を受けたことは矢野の次なる一手にとっても後押しになる結果となった。今春、マタニティライン初の男女兼用商品である「MTY Pickapack Rain Coat (MTY ピッカパックレインコート)」を発売するからだ。

このレインコートがマタニティライン第四弾目にして初となるユニセックスの展開となる背景には、「妊娠」、「出産」は女性特有のものであるが、産後の子育てについては男性、女性に関わらず行うものであるという考えがあり、マタニティウェアの企画がスタートした当初から既に矢野の構想にあったことだった。


自身も2児の母であり、妊娠と出産を経験した矢野の想いが随所に散りばめられた本製品の最大の特長は、本体に付属のベビーカバーを付けることで、抱っこ”にも“おんぶ”にも対応できることだ。これは、自身の経験から、街中では“抱っこ”をすることが多いが、キャンプなど両手で作業をすることが多いアウトドアシーンでは、“おんぶ”することが多いのでは、という気付きから生まれたアイディアだった。特にアウトドアシーンにおいては、男性の方が“おんぶ”する機会が多く、過去にもマタニティウェアについて「夫婦で兼用します」や、「男性の着用できるサイズを」などの声が聞こえてきていたため、通年の使用が想定できるこのアイテムを初めての男女兼用商品として製品化することにした。





◆男女の枠組みにとらわれず、家族で楽しむアウトドアをサポートできる製品開発


レインウェアに求められる機能として、防水性の他に衣服内の蒸れの軽減が挙げられるが、特に子どもを抱っこしていると暑くて汗をかくことも多くなるため、通気性がある素材を採用した。また、通園、アウトドアシーンでの男性の着用を想定。身幅にゆとりのある設計にすることで、妊娠中でお腹の大きい女性もゆとりをもって着用でき、男女兼用できるシルエットにこだわった。ベビーカバーのファスナー脇には、雨天時や夜間の視認性を向上させるリフレクトテープを配置。フード未使用時には襟の中に収納できるビルトインフードにするなど、ザ・ノース・フェイスがこれまでアウトドアウェアの開発で培ってきた機能を取り入れた。


矢野が開発で最も苦労した点は、傘のさせないシーンを想定した際に、レインウェアで子どもの顔を完全に覆うことなく、いかに水の浸入を防げるかというところだった。本来、水の浸入を防ぐことが目的のレインウェアにおいて、ウェアの構造に「穴」を開けることは避けたかった。しかし、防水性を優先して子どもの頭をウェアで覆ってしまうと親は子どもの様子が確認できず、子どもは子どもで暗い中で外も見えずに不安になるのではないかと考えた。

そこで、ベビーカバーの形状を工夫し、水が浸入しにくく、通気も確保できる構造を実現した。また、 “おんぶ”の時、ベビーカバーを連結させる際、ファスナー止まりがガレージ内に収まるよう、背面の襟にガレージ構造を設けたことですっきりした見た目ながらも、水が浸入しにくい仕様を適えた。また、ベビーカバーには、防水性のある透明な素材でウィンドウを作り採光を確保。親と子どもがお互いの様子を確認できるようにした。


【背面の襟 ガレージ構造】


【ファスナー止まりをガレージ内に収納】


【ベビーカバーのウィンドウ】


妥協せずユーザビリティを追求することについて矢野は、「売上を第一に考えて製品開発をしているわけではありません。やるべきことをやって、そこに数字が付いてくるという考え方をしています。使っていただいたお客様に満足してもらえるようなものづくりをしたいという想いで私もブランドも動いています。」と語る。マタニティラインが発売されてから1年が過ぎたが、今後もマタニティウェアを通じて、男女の枠組みにとらわれず、家族で楽しむアウトドアをサポートできる製品開発を続けていく。



■プレスリリース

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