神木隆之介 祝・芸能生活25年!「30歳までに山田涼介と再共演します」
彼ほど、テレビや映画を見る側の期待そのままに、いや、それ以上の成長を遂げた俳優はいないだろう。2歳で芸能界、5歳で俳優デビューし、現在27歳となった神木隆之介。
デビュー25周年を迎えた今年、6月にYouTubeに公式チャンネル「リュウチューブ」を開設、9月25日(金)には、神木隆之介25周年アニバーサリーブック『おもて神木/うら神木』をリリースするなど、さまざまな記念プロジェクトが進行している。
もう「神木くん」なんて、気軽に呼べないほどの実力派へ進化した神木隆之介にインタビュー。現在の心境や“これからの神木隆之介”について聞いた。
<神木隆之介 インタビュー>
あっという間の25年。多くの作品でいろんな人生を味わわせてもらいました
――まずは25周年おめでとうございます!
ありがとうございます。長かったのか短かったのか、意外とあっという間だったなという心境で、そう言えるのは25年間が充実していたからなんでしょうね。多くの素敵な作品で、いろいろな人生を味わわせていただきました。
――神木さんがもう27歳ということにビックリです。
僕もそうですよ!最近、これからのことも考えるんですけど、せっかくこの世界で生きているんだから、今までやったことがないことを遊びがてらやりたいなと思っていて。遊びがてらというと語弊があるかもしれませんが、遊び心があるからこそ、見ている方に楽しんでもらうことができると思うんです。
まだ誰もやったことのない表現を見つけていきたいと思いつつ、将来は(所属事務所である)アミューズの社員になるのも面白いかなと思っているので、その時は意外とスパッと辞めるかもしれません(笑)。
――今、聞き捨てならない衝撃発言が飛び出しました。社員というより、取締役のほうが可能性あるのでは?
取締役までいっちゃうと、大きな会議への出席などが大変になりそうで、(俳優活動の)現場になかなか行けないと思うので、そこは下のポジションで(笑)。僕は若手を育ててみたくて、裏方にもいきたいと考えているんですよ。なので、俳優業をやりつつ裏にまわるのか、それとも完全に裏にまわるのか、どちらかでしょうね。
――こちらとしては表に出る側でいてほしいです。
じゃあ、ちょろちょろ顔を出します(笑)。
――裏方というと、所属事務所の若手俳優陣が昨年秋にリリースしたアルバム「15thAnniversary SUPER HANDSOME COLLECTION『JUMP↑』」に収録された楽曲「I Treasure You」のMVで監督をしたようなことでしょうか?
そういうことです。それをすごくやってみたかったんですよ。でも、監督するとなると、いろんな方を巻き込んでしまうじゃないですか。自主制作映画でも全然構わないんですが、多くの方に見てもらいたいという気持ちもどこかにあって。そんな時にちょうどハンサムのMVの話をいただいたので、第1回監督作品としてはとてもありがたい環境でした。
中居ちゃんや長さん、作品ごとに素敵な出会いがたくさんあった
――ここからは神木さんの出演作品にまつわる思い出を聞かせてください。5歳の時に『グッドニュース』(TBS系)で、中居正広さんの義理の息子役を演じたのがドラマデビューですよね。
22年前かぁ~。僕、今でも中居さんのことを当時と同じように「中居ちゃん」と呼んでいるんですよ。僕は小さい頃からそう呼んでるけど、まわりの目もありますし、大丈夫なんだろうかと心配になって、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演した時、中居さんに「なんて呼んだらいいですか?」と聞いたんです。そうしたら「中居ちゃんでいいよ」と言ってくださって、その器の大きさに感激しました。
――フジテレビのドラマは、江口洋介さんが主演し、二宮和也さん、上戸彩さんと兄弟を演じた2000年の『涙をふいて』が初出演です。
ニノくんとは時々『VS嵐』(毎週木曜19時~)でお会いしますし、上戸彩ちゃんや辰巳雄大くん(ふぉ~ゆ~)とは今も仲良くさせてもらっています。
江口洋介さんとは映画「るろうに剣心」でもご一緒して、NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の打ち上げでトータス松本さん(主人公の同僚役で出演)とお会いした時には「久しぶりやな。覚えてるか、俺のこと」と声を掛けていただきました。
親と仕事の話をしていると、必ず『涙をふいて』の話になるんですよ。それぐらい大切で、成長させてもらった作品です。
――このドラマで共演した、いかりや長介さんとは年齢差を超えた親友のような関係となり、その翌年、ドキュメンタリー番組でアフリカへ行っていましたね。
ケニアなんてなかなか行けないところですし、動物の弱肉強食の世界を見たり、マサイ族の人たちとお会いしたり、いろんな経験をさせてもらいました。子どもゆえ、わからないこともたくさんありましたけど、長さんとの旅は8歳の僕にとって大きな出来事でした。
――2008年には倉本聰さん脚本の『風のガーデン』(フジテレビ系)で緒形拳さん、中井貴一さんら錚々たる大先輩と共演しました。
このドラマは、まず、花の名称と花言葉を覚えることが大変でした。前日に雨が降ると、劇中に登場する花が突然、変更になることがあって、「ここからここまで全部覚えて」と指示があり、本番直前に花言葉を暗記しなきゃいけなかったんですよ。
あとは、ピアノの演奏ですね。「乙女の祈り」を1曲丸ごと弾いたんですけど、僕は楽譜が読めないので、指で覚えるしかなくて。でも、中井貴一さんとの演奏はとても楽しく、倉本先生にも多くのことを教わりました。
――大人になってからは、2017年に『刑事ゆがみ』(フジテレビ系)で初の刑事役に挑戦しています。
これはスーツが暑かったですね(笑)。僕が演じた羽生というキャラクターはとても愛おしい役柄でした。主演の浅野忠信さんを筆頭に、プロデューサーの藤野良太さんも「せっかくやるなら面白いことをやりたいよね」という方で、そこに僕も参加することができて、毎回撮影が楽しかったです。唯一無二のオシャレなドラマだと思います。
人生、一度きり。遊び心をもって何かを仕掛けていきたい
――この25年間で変わったこと、逆に変わらないことについて聞かせてください。
変わったことは、25歳ぐらいになってからかな…ちゃんと疲れるようになりました。それまでは多少の無理をしても、まったく疲れなかったんですよ。でも、周りから「そろそろいいトシ」と言われる年齢になったことを自覚し始めた瞬間から、走ったら疲れるし、大変なシーンなどを撮ったあとに疲れるんです。これが年月を重ねるということなのか、と。
「心は高校生」みたいなことを言い続けているけど、体は嘘をつかないから、こういう認識の差でケガするんだろうなって実感しました。
そういう変化はありましたが、根本的な性格や考え方は変えたくないと思っています。高校の同級生にHey! Say! JUMPの山田涼介がいるんですけど、たまに会うと「リュウは本当に変わらないな。安心する」って言われますし、他の同級生からも「変わらないね」って言われるので、本当に変わってないんだと思います(笑)。
だから、“変わらないこと”が僕の今後のテーマの一つだと思いながら生きています。
――同級生といえば、アニバーサリーブックで対談している志田未来さんも結婚しましたよね。「もうそんな年齢!?」と焦ることはないですか?
焦りますよ!結婚はそれぞれタイミングがありますし、世の中にはしない人だっている。どちらがいいと一概に言えるものではありませんが、結婚って法的な契約で、子どもが生まれたらその子の責任を背負わなければいけない。誰かと人生を共にする責任っていうのかな、その覚悟みたいなものが、僕にはまだわからないんですよね。
だからこそ同級生がそこを経験していると、「あれ?俺、『変わりたくない』とか言ってる場合じゃないのかな」って(苦笑)。それは未来しかり、学校は違うけど同い年の武井咲、1歳上の染谷将太を見ていると、焦りと不安でいっぱいになります。
――そんな神木さんも30歳まであと3年。今、やりたいのはどんなことでしょう?
まずは山田涼介と仕事がしたいです。そして、本郷奏多、永瀬廉(King&Prince)などとも仕事がしたい。それを30歳になるまでの3年の間になんとしてでも実現させます。
山ちゃんと初めて共演したのは2006年の『探偵学園Q』(日本テレビ系)でしたが、彼もラジオで「(探偵学園が)楽しかった」と話してくれてたみたいで。もし、再共演が決まったとしたら、そこには未来もいてほしい。30歳になる前に同級生たちと楽しいことをやってみたいので、テレビ局や映画会社のどなたか、お願いします(笑)!
――神木さんが監督するというのは…?
この企画に関しては、僕…出たいです(笑)!
――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。
まずはこの25年間、応援していただいた皆さんや、作品でご一緒した皆さんへお礼を言いたいです。今、とても楽しくお芝居をさせていただいていますが、いつまで楽しいと思えるのかは正直わかりません。でも、楽しさを感じているうちは続けていきたいと考えています。
僕自身、成功などはまったく求めていなくて、重要なのは自分が楽しいと思えるかどうか。一度きりの人生なので、遊び心をもって何かを仕掛けていきたいです。
撮影:河井彩美 取材・文:荒垣信子
<25周年を記念したインタビュー動画企画も実施!>
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