『個人差あります』より、大浦龍宇一さんのコメントが到着しました。
夏菜さん、新川優愛さん、白洲迅さんトリプル主演の土ドラ『個人差あります』(東海テレビ・フジテレビ系)は、突如、性別が変わってしまう「異性化」に翻弄される夫婦の物語。
ある日、夫が女性になったら――突然性別が変わる架空の設定、「異性化」を切り口に、夫婦や恋愛の多様なあり様を描くラブストーリーです。
異性化する夫役を夏菜(女性)さんと白洲迅(男性)さんが二人で一役を演じ、戸惑う妻を新川優愛さんが演じます。
第5話では、妻・苑子(新川)とのセックスで再び「異性化」して女性の姿に戻った晶(夏菜)。苑子は、以前、晶が出張先でリバース(※)し、男性になったキッカケが“浮気”だったことに気づき、家出しました。
(※)異性化した人間が元の性別に戻ること
悩む苑子に、編集者の菊原(鶴田真由)は、スミレ(大浦龍宇一)を紹介。二人は、意気投合して…。
大浦さんが演じるのは、晶の頼れる上司「澤俊之」。そして、澤の別人格で女装したのが「スミレ」です。
第6話を前に、大浦さんに話を聞きました。
土ドラ『個人差あります』第6話は、9月10日(土)23時40分より、東海テレビ・フジテレビ系で放送されます。
こんなにやりがいのある役をいただけたのが、本当にうれしい
<大浦龍宇一 コメント>
――晶の上司・澤を演じながら、女装する「スミレ」という別人格を演じるのは、いかがですか?
とても楽しく演じさせていただいています。
個人的には、シングルファーザーで息子を引き取ってから、連ドラは基本的には引き受けられなかったという状況のなかで、今回8年ぶりぐらいにレギュラーのお仕事をさせていただいて。
しかも、こんなにやりがいのある役をいただけたのが、本当にうれしいです。
――「澤」と「スミレ」、演じ分けのプランなどは?
最初に監督とお話したときに、「第5話まで、澤とスミレが同一人物と視聴者にバレないでほしい」という話がありました。
その区別ではないですが、まずは、澤の声を低く話すことから始めました。声のトーンを下げると硬い感じになってしまうので、そのへんは彼のキャラにはないので苦しかったです。
ただ、スミレになってから結構喋るようにもなりましたし、第5話を乗り越えたときに、女装をしたスミレではないですが、僕にも解放感はありました(笑)。
――スミレを演じるうえで、意識したことはありますか?
こういう役は、見えたものにとらわれがちなので、“見た目を演じるのではなくて、心を演じなくてはいけない”と思います。
そして僕は、女性を演じているのではないというところですね。
澤は40歳を過ぎてから、ある日突然、女装で解放感を感じました。なぜ突然そうなったのか。やはり、かなりのストレスがあったのだろうと、気持ちを考えました。
そして、澤が抱えている劣等感や閉塞感から解放されるには、少女のような素直な感性で、感じたことをそのまま発言できるような女性・スミレになることが必要なんだと思いました。
もともと、澤は感性豊かな人。そこが解放されたような気もします。ただ、スミレでいるために、周りからは変な目で見られ、それは仕方がないと思っていることや、そんな自分を認めてほしいと思う気持ちもある。
サトミ(苑子)と出会うことによって、新たな気持ちが芽生えて葛藤してしまう。とても素直な人だと思います。
――最初にスミレになったときは、どんな感じでしたか?
スタッフさんが「かわいい、かわいい」と言ってくれたので、うれしかったです。かぶり物は似合うかなという自信はありましたが(笑)、時間をかけてスミレを作ってくれるメイクさんのおかげです。
実は、原作の澤部長は眼鏡をかけているのですが、僕が眼鏡をかけると、なんだか昭和の男性っぼくて「眼鏡は外しだね」と監督に提案しました。
でも、眼鏡を外すということは、顔が全部見えてしまうということですからハードルは高い。その部分は僕の挑戦でした。
――改めて『個人差あります』への印象を教えてください。
僕は原作の「個人差あり〼」がとても面白いと思っていて、ぜひ、(原作者の)日暮キノコさんにお会いしたいと思っていました。
そうしたら、日暮さんが撮影現場に来てくださる機会があり、とてもうれしかった。台本にサインもいただきました(笑)。
この原作が素敵だと思ったのは、あまりない切り口で、いろんな人間の弱さに光を当てながらも、ちゃんと全部を包んでいるところ。
普通に見えてみんな傷ついていて、誰もが闇を持っている。雪平(馬場徹)なども普通っぽい人ですが、実は一番闇を持っていそうな気がします。
一般的には、吐き出せるところがなくて人は苦しんでいるものですが、この物語にはどこかに吐き出せる要素がたくさんあり、とても面白いと思いました。
ちなみにスミレのセリフは、ほとんど原作のセリフを活かしているんですよ。
――澤に共感は…?
できます。今回、スミレになるために胸も入れて下着もつけて、スカートにヒールも履いて…ちなみに腕の毛も剃ったんですけど(笑)、そうするうちに足を閉じて綺麗に見せたいなど、女性らしい意識が芽生えてくるのが、とても新鮮でワクワクしました。
「かわいい」と言われるのも悪い気はしませんしね。ただ、今、僕が30歳だったらもっとよかったのにな、とは思いました(笑)。
――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
物語はとても刺激的ですが、人の弱さを包み込んでいるドラマだと思います。
キャッチーな言葉というより、温かさの中にメッセージがあって、「あなたが今、こうだったらどうするの?」と、作品の役がそれぞれ問いかけているような気がします。
そして、そのメッセージを問いかけているのが、みなさんよりきっと弱い立場の登場人物、スミレであったり、晶、雪平であったり…。
だから、きっと受け入れていただけるのではと思います。
<第6話 あらすじ>
苑子(新川優愛)は、女装した男性のスミレ(大浦龍宇一)に心を許し、晶(夏菜)の浮気について愚痴ったとき、つい「本当なんですね。“男は浮気する生き物”って」ともらす。
するとスミレに、「男って〜」「女なんて」と安易に決めつけた言葉を叱責されてしまう。
一方、晶は仕事に没頭。女として体感したことを活かし、雪平(馬場徹)に新商品としてコスメを提案する。
そんな折、苑子と別居したことを知った両親が晶に会いに来る。母・光枝(長野里美)は、晶と生活することで苑子が母親になる可能性をなくすことを危惧し、「別れることが愛情ということもある」とさとす。
その言葉が、心に沁みる晶は…。
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