<試写室>ヒロインの“それだけではない”魅力にちゃんと気づく絶妙なエンタテインメント仕立て!!
10月14日(土)23時40分~スタート!土ドラ『あたりのキッチン!』第1話
<試写室>『あたりのキッチン!』第1話
「土ドラ」と“食”の歴史をさかのぼってみると、味わいが深すぎました…。
2016年に「オトナの土ドラ」としてスタートした第1作『火の粉』では、殺人鬼が引っ越し祝いとして贈ったのが“手作りバームクーヘン”で、それがもう狂気だったし(マジで棒?使ってくるくる焼いてたしね)、シーズン3まで制作された『さくらの親子丼』(2017年~2020年)では、そのタイトル通り、行き場をなくした子どもたちへ主人公のさくらが“親子丼”をふるまってたし(親子丼じゃないことの方が多いけど)、そんなハートウォーミングもあるかと思えば、映画化までされた『リカ』(2019年)では、いくらレトルトとはいえ、ミートソーススパゲティをとてつもなく気持ち悪く描写してたし、食べ物じゃないけど『恐怖新聞』(2020年)では“骨”(=お父さんの遺骨)食ってたし、『最高のオバハン 中島ハルコ』(2021年~2022年)では、さりげなく紹介された“生しるこサンド”が名古屋駅で売り切れてたし、『おいハンサム!!』(2022年)では、タンタンメンを全裸にティッシュ1枚で(秘密部分に添える)食ってたし…。
っと、振り返ってみると、「土ドラ」と“食”の歴史は、おいしそう!だけにとどまることはなく(親子丼しかり)、むしろ不味そう!(ミートソーススパゲティしかり)ってとこにもとどまることがなく、食えるか!!ってものまで食っちゃって(骨)、かと思えば食のムーブメントまで起こしちゃったり(生しるこサンド)、挙句の果て、多様性過ぎる食スタイルまで提唱する(全裸タンタンメン)という、なんという、めくるめく土ドラ×食ヒストリー!!
というわけで、今回スタートする『あたりのキッチン!』。そこで登場する“食”とは、一体、狂気なのか?骨なのか?はたまた、全裸なのか??……。
って、なわけねーーーーーだろ!!!!!!!
本当に、本当に申し訳ございません。
今作を見て、あまりにも一生懸命に料理する主人公を見て、心が洗われ、そして心温まり、なんていいドラマ…ってなったまではいいんだけど、次の瞬間、「土ドラ」を長年見続けてきた、僕のドラマオタクとしての何かしらがうずいてしまって、ああこの、ハートウォーミングな気持ちは、そうだ!『さくらの親子丼』だ!!なんて思い返しちゃったが最後。
そういえば “親子丼”はハートウォーミングだったけど紡がれるエピソードは結構ハードだったよな…。え、待って!!そういえば「土ドラ」って、バームクーヘン手作りするし、ミートソーススパゲティはネチョネチョだし、骨はカリカリ食ってたし、全裸にティッシュ一枚でタンタンメンだし!!って、興奮で興奮を思い出し、だからこそこの興奮を伝えれば、きっと、『あたりのキッチン!』を盛り上げられるに違いない!!(なぜ?)そうに違いない!!(なわけない!)と、思い込んで、実際ここまで書いてみたのですが…。とてつもなく気持ち悪い感じになってしまいました。本当に大変申し訳ございませんでした。
誰にでもきっとある人より特別なことを、スーパーマン的な展開にはせず、さりげなく描写
はい。っというわけで、今までのことは一回忘れてください(おい!)。「土ドラ」にはこんな歴史があった…ってことだけ頭に残して、その詳細は一回忘れてください(忘れられるか!)。
さて、今週からスタートする『あたりのキッチン!』ですが、これまでの「土ドラ」×食の歴史の中でも屈指のピュア度を誇っています。
いや、これまでの「土ドラ」×食に、ピュアはあったのかどうか、が、そもそも疑問なわけですが(“親子丼”にはあったはず!)、だからこそ、このピュア=料理にまっすぐな描写が新鮮で、沁みわたる、いい~ドラマに仕上がっております!
主人公は、極度の人見知りでコミュニケーション能力ゼロ…なんだけど、料理は大の得意で調味料の配合や量まで言い当てることができる“絶対味覚”の持ち主、辺清美(桜田ひより)。
そんな清美が、おいしそうな香りに誘われて入った定食屋さんの店主・中江善次郎(渡部篤郎)と出会い、アルバイトとして一緒に働き、料理を通して人とのコミュニケーションを図っていく…という物語。
で、この物語のすごいところは、一番の武器と言っていい“絶対味覚”というスペックを、ことさら大げさに取り上げないこと、なんです。コミュ力ゼロの少女が“絶対味覚”でもって不人気な定食屋さんを再生させていく!みたいな、大げさな物語にしてもよさそうなのに、そうはしない。
誰にでもきっとある人より特別なことを、今回の主人公の場合、“絶対味覚”にしているだけで、それをスーパーマン的な展開にはせず、どんな視聴者にも共感できるような特技としてさりげなく描写し、だけどドラマとしてのオリジナリティも維持しながら、絶妙なエンタテインメントに仕立てています。
そしてそれは、今作のヒロインの相棒と言っていい善次郎にも通じていて、あからさまにコミュ力ゼロな清美を一緒に働く仲間として受け入れる理由に、“絶対味覚”の部分は一切ない、のです。
彼女の“それだけではない魅力”にちゃんと気づいて、引き入れることになるのですが、第1話はその、“なぜ善次郎は清美を受け入れたのか?”というところに、とっても素敵なエピソードが注がれています。
ヒロインのおかしさと魅力が詰まった楽しい冒頭からはじまり、おいしそうな料理の連続によだれが出まくり、とはいえ最後の最後まで心温まる物語の連続で心も満たされる…そんなドラマ。必見です。
で、最後にネタバレ禁止なのでホントは言っちゃいけないんでしょうが、視聴者の方へ、1つだけどうしてもアドバイスさせてください。
視聴前、ぜひ“うどん”を用意してください!!冷凍、乾麺、カップ麺、なんでもいいので“うどん”必須です!!!理由は…わかるでしょ?!!?(?)見終わったあと、食欲わきすぎて、眠れなくなります!!!
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