だしの魅力を発信し続ける女性たちとは?「にんべんだしアンバサダー」へインタビュー
東京・日本橋で300余年商いを続ける鰹節専門店にんべんが、働く世代の女性を応援するプロジェクトとしてスタートさせた「にんべんだしアンバサダー」。2014年に活動を開始し、現在、様々なライフスタイルをおくる164名の女性が鰹節やだしを学ぶ活動を続けている。
「だしのある生活」をコンセプトにこれまで開かれた企画は、日本橋の人気店とコラボした料理教室や、にんべんがこだわり続ける本枯鰹節の製造工程を学ぶ工場見学など、様々だ。2017年には「にんべんだしアンバサダー」と共に商品開発したプチギフトも販売し、2020年のコロナ禍では、それまでの活動が一時的にストップしてしまったが、オンラインで積極的に活動を継続。日本橋の老舗洋食店「たいめいけん」の三代目・茂出木浩司シェフや、日本料理の「日本橋ゆかり」三代目・野永喜三夫料理長を講師に迎え、計3回の料理教室が開催された。イベントには多くの「にんべんだしアンバサダー」が参加し、プロならではの視点や手法を学び、鰹節やだしの魅力を再認識した。
また、2020年12月にはオンラインクリスマス会を開催。スペシャルゲストとして、「にんべん公式アンバサダー」の速水もこみちさんが登場し、にんべんの「白だしゴールド」を使った「もこみち流 和風海鮮パエリア」の調理デモンストレーションを行った。クリスマス会では、調理デモを交え、速水さんの考える「白だしゴールド」の魅力や汎用性についても語りながら、参加した45名の「にんべんだしアンバサダー」とともに約1時間を楽しく過ごした。
<オンラインクリスマス会の様子>
趣味や年齢など、さまざまなライフスタイルの「にんべんアンバサダー」たちは、「おだし教室」などのにんべんが主催する活動のほか、自主的な活動も行っている。それが“部活動”だ。好きなことや得意分野に分かれ、12の部活を発足し、それぞれの分野で鰹節やおだしを取り入れた活動に取り組んでいるのだ。例えば、自身の料理教室でかつお節やだしを使った料理などを教える「講師部」、だしを使ったレシピを考えてSNSなどで紹介する「料理研究部」など、それぞれの分野でかつお節やだしに親しみ、その美味しさや楽しさを広める活動に取り組んでいる。
では実際に「にんべん だしアンバサダー」はどのような人なのだろう。「だしのある生活」はどのような豊かさをもたらしているのか。今回は3名のだしアンバサダーの方に話をうかがった。
「おだし教室」でグローバルに「だしのある生活」を発信
まず、話をうかがったのは柏木京子さん。日本野菜ソムリエ協会認定のジュニア野菜ソムリエや家庭料理検定3級、食品衛生責任者など多くの資格を持つ。緊急事態宣言中には、インスタグラムのバトンリレー投稿などで率先して「だしのある生活」を発信している。「子どものために栄養満点の食事を作りたいという思いから、だしの大切さを知り、にんべんでだしのひき方を教えてもらいました。そして、アンバサダーの中でも教室を開ける“講師部”の試験を1カ月練習して受けました」。主な活動として自宅料理教室や出張料理教室で「おだし教室」を行い、かつお節のことやだしのひき方や飲み比べ、だしを使った料理を作るなどの体験を提供する。
<柏木京子さん>
「おだし教室」で感じるのは「多くの人が自己流のやり方でだしをひいている」ということ。「そこで、正しいだしのひき方をお伝えすると、その美味しさにみなさん驚かれています。『うちのお味噌汁が美味しくなった』という声を聞くと、きちんと“だし”を伝えられてよかったと、こちらもうれしくなります」と柏木さん。コロナ禍ではオンラインで「おだし教室」を行い、男性や海外在住者の参加者が増えているという。
「美味しいだしがひけるようになれば、あっという間に美味しい料理ができ、ご家族で美味しい食事が楽しめます。料理を重荷と感じているお母さんも自信を持って料理できるようになると思います」と柏木さん。今後はアンバサダー仲間と一緒にさらにだしのすばらしさを伝えたいと意欲を燃やす。「かつお節やだしは日本の素晴らしい文化。グローバル化で世界に出ていく子どもたちにこそ、この魅力を知って欲しいですね」
人の心を動かすおだしの奥深さに魅了され、和食文化を継承
次に話をうかがったのは、エステティシャンの資格を持ち、食を通して体の内・外からキレイになることを発信している森田明美さん。自身が開催する「おだし教室」では、子ども向けや子育て世代向けだけでなく、高齢者向け教室や国際交流おだし教室なども行う。
森田さんは「かつお節削り体験を含めたおだし教室で、毎回、参加された方々はおだしをひと口飲むとホッとした表情になるのを感じます。アンバサダーになったことで、自分自身もだしを意識するようになりましたが、こんなに人の心を動かす食べ物は、ほかになかなかないのではないかと、改めてかつお節やだしの奥深さを知った気がしています」と話す。
<森田明美さん>
一般消費者だった自分たちに貴重なアンバサダー活動の機会が得られたことに感謝しているという森田さん。「鰹節やおだしのある生活の普及活動に加えて、これまでの経験や資格取得等で培った食の知識を最大限に活かし、子どもや若い子育て世代へ和食文化の継承に携わる活動をしたいと思っています」と話している。
おだしの力で健康改善、妊婦さんや医療従事者へも指導を行う
そして最後に話を伺ったのは、助産師の山本ゆかりさん。助産師を目指していた時、「妊婦さんに食事指導をするためには自分が健康でいなければ説得力がない!」という先生の教えから和食について学びたいと思ったことがきっかけで、和食の基本であるだしを学ぶべくアンバサダーになった。
そんな山本さんは元々、料理が苦手だったという。「だからだしを取ることはハードルが高いと思っていました。若いころは食に対しても無頓着で、外食も多く、添加物も気にしない、濃い味が大好きという状態でした。そのせいか、肌荒れや便秘、冷えなどに悩まされ、今思えば不健康な生活でした。しかし、アンバサダーになって食生活が180度変わりました」と話す。
助産師外来では、妊婦さん向けにかつお節を使った貧血改善レシピや、体重コントロールにかつお節やおだしの取り入れ方などを指導。また、子育て中のお母さん向け教室や離乳食教室、医師や看護師、スタッフ向けにおだし教室なども行う山本さん。「第1子出産後にちょうどおだしに出会い、なかなか体重が戻らなかった時期だったのでかつお節ダイエットをしたところ、半年で-8㎏を実現。第2子出産後は、4カ月で-14㎏となりました。だしをつかうことで調味料も最小限でよくなり、満腹感もあるので、余計な間食も減り、心も体も軽くなったと感じています。もちろん、個人差はあると思いますが、かつお節の健康効果を実感しました」。
子ども向けにもおだし教室を行う山本さんは、毎回子どもの姿に感動するという。「みんな、かつお節が削れる様子を夢中になって見ています。かつお節を食べる手が止まらず、おだしのおかわりもいつも行列。離乳食で『食べてくれない』と悩んでいたお母さんが、だしを使うことでよく食べるようになった姿を見て、感動して泣いていらしたことも。かつお節は日本が誇るスーパーフードだと実感しています」と山本さん。今後は海外への発信も考えているそう。
<山本ゆかりさん>
三人それぞれ、違う分野で活動を広げているが、根底にあるかつお節やだしへの思いは同じだ。かつお節やだしという日本の食文化を改めて実感できる機会を作り、多くの人にその魅力を伝え、未来を担う子どもたちに継承し、海外へも発信していきたいという。そして、そのために、アンバサダーとして、各部活動の活動を共有し、横のつながり、アンバサダー同士のつながりを深めていきたいと話す。
「にんべんだしアンバサダー」は、多くの人にかつお節やだしの魅力を伝えてくれると同時に、にんべんにとっても多くの発見をもたらしてくれる存在になっている。昨今のコロナ禍で“おいしい食卓”の豊かさに気付かされた人も多いなか、にんべんでは、今後も「にんべんだしアンバサダー」と共に食卓を笑顔にするお手伝いをしていきたいと考えている。21年度中には、「にんべんだしアンバサダー」の新メンバー募集を予定しており、だしの魅力を伝える活動をより一層盛り上げていく。
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